立ち上がった後の自由という未来

 

 

去る10/10に平塚市で開催した

「第三回 性犯罪・性暴力被害当事者ケア勉強会

~立ち上がる選択 性暴力被害者の尊厳と権利を守る為に~」では

多くの事が学ぶ機会となりました。

勉強会の後期を私の個人目線で書いていこうと思います。

 

めっちゃ腹立つ!!

 

 

今回の講師はフォトジャーナリストの大藪順子さんでした。

大藪さんとの出会いは、私が被害にあった約5年前にさかのぼります。

これまでも記事にしてきたように、

私は被害後に民事裁判を起こし、被害に伴う様々な二次被害も受けてきました。

裁判中は、被害のことだけでなく、二次被害の事をそのまま記事にできず、

とても不自由な生活を送っていました。

自分の思った事、二次被害の事実を表現する事全てに

制限をかけられるという事は本当に不自由な事でした。

命をかけて被害や心理支配から逃げたのに、

逃げた後の未来が制限を受ける理不尽さは、

性被害と同じくらいに屈辱的な事です。

そうした状況をずっと強いられてきた私は、

ネットの世界に閉じこもって生きていました。

 

「もう誰にも、何にも傷つけられたくない。。

せめて死のうと決めた日まで、静かに生きさせてほしい。。」

 

そんな毎日を過ごしていました。

そんな毎日の中で、私の支えになったものは、

大藪さん、小林美佳さんのネットでの記事でした。

たくさんある大藪さんの記事の中では、

性暴力の事、日本に足りない支援体制の事が繰り返し書かれてあって、

その度に、私は自分の身に起こった事や、

二次被害がどうして起きてしまうのかを理解できていました。

それでも、現実に起こる関係支援機関からの度重なる二次被害に

何度も心が折れて、私の身体は傷だらけでした。

だけど、たくさん自傷をし、少しだけ落ち着くと、

必ず、大藪さん達の言葉が心に浮かび、

何とか一日を乗り越えていました。

直接会った事はないけれど、

心に刻まれたその記事は、目の前で起こる二次被害から、

死にたいという感情から、いつも私を守ってくれていました。

 

そんな大藪さんから、今年の5月頃に、

「STAND Still」のプロジェクト参加への招待メールを頂き、

私ははじめて大藪さんと直接会う機会が出来ました。

 

大藪さんのワークに参加し、少しずつ大藪さんと話す事にも慣れて、

今回の勉強会の講師を依頼したのがキッカケでした。

私は、大藪さんの書籍や記事を読んではいましたが、

講演をきくのは初めてだったので、とてもドキドキしました。

大藪さんは関西出身なので、講演はずっと関西弁で、

すごく聞きやすかったというのもあり、

支援者、当事者に関わらず、とてもわかりやすいものでした。

講演の中で大藪さんが、その時々の気持ちを話す場面で、

 

「私は何も悪くないのに、めっちゃ腹立つ!!」

 

というワードを出す度に、

どうして、あの時、私は大藪さんの記事しか

受け入れられなかったのかが理解できたのです。

 

大藪さんの記事は、文章化してあるので、

関西弁でないのはもちろんですが、

その記事の中で、大藪さんは当事者のために怒っていてくれていたのだと、

ハッキリと理解ができました。

被害のケース、当事者の状態に合わせて、

支援の形はそれぞれ違うけれど、

誰も加害者の事、また二次被害の事を怒ってくれませんでした。

だけど、大藪さんの記事には

 

「めっちゃ腹立つ!!!」

 

その怒りが文章として表現されていたので、

唯一、当時の私にとって、

 

「あなたは絶対に間違っていない。怒ってもいいんだよ!!」

 

そう言ってくれているように思えたのです。

 

闘いの後には笑ってほしい

 

大藪さんの講演の最大の魅力は、

講演の中に笑いがあるというところ。

性暴力の被害に遭った後の当事者の状況は、

私自身も何度も記事にしていますが、

言葉になんてできないほど過酷なものです。

被害の記憶に加え、未熟な法制度や支援による二次被害を考えると、

被害の記憶から、なかなか解放される事が難しいのです。

だからこそ、過酷な毎日を強いられるからこそ、

その記憶から一日でも早く立ち上がった後には、

そこに「笑い」があるべきだと私は思いました。

そして当事者自身の力で立ち上がった後には、

被害の記憶、二次被害の記憶からも解放された

本当の自由な将来が必ずあるのだと信じて、

勇気を出して「生きる選択」をしてください。

 

一人で立ち上がるのが怖いと思っている方は、

どうぞOHANAに来てください。

あなたと一緒に闘います。

 

2020年 「STAND Still」パネル展についての詳細は

STAND StillのHPからご覧ください。

 

*現在、平塚市役所の多目的スペースにて、

「女性に対する暴力をなくす運動」週間の間(11/9~11/20)

昨年の「STAND Still」のパネル展示を開催しております。

是非、足を運んでみてください。

詳細は平塚市HPよりご確認ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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